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読ませられる記事を目指します。

お姉さんもママもオタクもムーミンを読もう

予期せぬ形でムーミンが話題になっている。

私ずっと前からムーミン好きだったんですよ!

ムーミンを見たことがあっても、ムーミンをよく知っている人は少ないと思っている。そんなことないって?

クイズを作ったから是非やって欲しい。

quiz-maker.site

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キャラクターの格好を見て名前を当てることはできるけど、ムーミンのことなんも知らんな〜、となった人が相当多いと思われる。

にもかかわらず、みんなムーミンを嫌いになったり、ムーミンがDHCとコラボするのを止めようとしたり、ムーミンの代弁者を気取ったりする。すごくもやもやする。

何せ作中で、理想や大義に酔う人間は徹底的にパロディの対象にされているからだ。DHCへの抗議は何でもしてもらってかまわないが、大して興味のない連中が敵の敵は味方とばかりに急にムーミンをダシにするのはおかしい。

うんうん、ムーミンは素朴で丁寧な暮らしの象徴だもんね。それも違う。そういう層をターゲットにしてやたらハイソなコラボ商品を送り出す日本代理店は何もわかっていない(ムーミン原理主義者)

彼らの牧歌的な生活は、あわや大惨事の巨大災害や危険なクリーチャー達に囲まれつつ営まれているからこそ面白い。

とは言ってみるが、やっぱり可愛いのは大きい。認める。

でもせっかくなので、原作を読んでもっとムーミン達と仲良くなってはどうだろうか。

ムーミン谷の彗星

みんなへ

子供でも読める童話形式なので、老若男女問わず一度読んでほしい。本を普段読まない人にもオススメ。想像以上の「深さ」にびっくりすると思う。

話はいきなり世界滅亡の危機。ムーミン谷のヤバさ、個性豊かな登場人物の人柄を把握するにも十分で、これを読めばあとの説明はもういらない。

スナフキンの名言がいっぱい。

オタクへ

ニコ動などでもおなじみの「スナフキンが優しい子安ボイスでめちゃくちゃな罵倒をするシーン」の元ネタがある。

ドストエフスキー作品に出てくるひねくれたインテリを戯画化したようなキャラ(哲学者気取りのジャコウネコ)が登場する。自意識過剰な人は恥ずかしくなるかも。

ムーミンパパ海へ行く

みんなへ

童話のような雰囲気なのに内容は本格心理小説。

読書好きのあなたは是非是非。

みんな大好きリトルミィのキャラがよく出た行動が見られる。

思いやりや愛について、考えさせられることがたくさんあると思う。夫の世話で疲れた奥様はムーミンママに共感するかもしれない。

私のイチオシなのだが、舞台はずっと荒れ果てた小さな島のうえに、登場人物も寂しさを抱えたまま話が進むので、のどかな世界観を期待するとがっかりするかも。

結末が舌を巻くほど綺麗。

オタクへ

落ち着かなきゃいけないのはわかるけどまだ冒険もしたい中年の葛藤が見れるぞ!

ムーミンを通じて片思いの傷を癒せるかもしれない。

ムーミン・コミックス

みんなへ

漫画になったムーミン達のいきいきした姿が見られる。文章が苦手な人も平気。

かわいいだけじゃなく、話も毎回面白い。

毎話違うテーマになっているので、きっとどれか気に入る筈。

噂好きのクニットの話がお気に入り。

オタクへ

パパが酒を密造し、ママが強盗とトランプに興じ、ムーミンが労働に苦しめられる!

アナーキー、シニズム、メタネタなんでもありの、絵はかわいいのにとんでもないギャグ漫画。枠線やサインを利用したお遊びもあって勉強になりそう。

とにかく

  • 代理店!有閑マダムを狙ってフェミニンでハイソなグッズばかり出すのはやめろ!あとマージン取りすぎだ!高いぞ!ユニセックスの地味なグッズも出してくれたら、とっても嬉しいなって……。
  • アイコンをムーミンにして政治の話をするな
  • ムーミンキャラの名を借りて言ってないセリフを喋るbotを作るな
  • すごく面白いので、ムーミンのキャラが好きなあなたはお話も読んでみては
  • 文字の好きなオタクにもオススメ。癒し。